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24 July

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28 February

Favorite 5 Albums of the Month - February 2015

今月の月間ベスト・アルバムです。厳選5枚。このほか、FUTURE BROWNKarmellozDressin Redあたりもよく聴きました。一方、<psalmus diuersae>周辺は相変わらず挙動不審なのでとりあえず除外。総じて、2月は豊作だったと思います。


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Nico Niquo - 'Epitaph'
1月がアルカだったとすれば、2月はこれ。2013年にOneohtrix Point Neverが、2014年にGiant Clawが提示して見せた高みが、早くも相対化・対象化されているポスト・インターネット状況のスピード感が、しかしどこまでも優雅に、むしろゆったりとした大らかさで音楽化されている。中堅どころの変名プロジェクトだと信じたい、ズブの新人だとしたらまったくもって恐るべき作品。



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Cakes Da Killa - '#IMF'
[MishkaNYC

クィア・ラップ四天王のひとり(?)として既に一定の地位を築いた感のあるラッパーだが、いまだその鮮度を失わず、このEPではこれが処女作と言わんばかりのエネルギーが炸裂している。



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SUPERMARKET! - 'SUPERMARKET!'
[self-released]

Young Echoだの<Tri Angle>だのといった2010年代の初頭を感じさせる言葉が、少しずつ意味を変質させながら2010年代の中盤になってもその重要性を失っていないという点で、このエディット・アルバムは重要。という以前に、聴いていて単純に気持ちがいい。2000年代の超どメジャーなR&BをアンビエントR&Bに改造。今はヴォーカルの処理にもっともセンスが現れる時代でもあるかなと。



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EUGLOSSINE - 'COMPLEX PLAYGROUND'
[BEER ON THE RUG]

目下、最近のお気に入り。2月は、<Orange Milk>や<BEER ON THE RUG>がきちっと役割を果たしてくれた感があります。



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JAMES MATTHEW - 'EL SERENO TAPE'

今月の趣味枠。この人のビートに抗うすべを僕は持っていない。ヒップホップ史から何をも奪わず、新たな断片をそっと置き添えるだけの慎ましいサンプリング小品集。センスだけで録られたようなマジックの気配。




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31 January

Favorite 5 Albums of the Month - January 2015

ブログの更新速度がガクッと落ちたので失望している人もいるかもしれませんが、まあ、年末の大量更新は自己紹介を兼ねたお披露目会だったと思ってください。現状、映画中毒にやられてしまっている関係もあり、速報性のある音楽ブログとしての更新は難しいかもしれません。

そこで、「最低でもこれだけは」というノルマを自分に課すことにしました。HHWにお世話になっている頃にあった《マンスリー・ベスト》です。これを毎月5作品、厳選して月末最終日から翌月の5日くらいまでのあいだには公開したいと思います(1月のベストであれば2月の5日くらいまでには公開)。したがって、今年の12月のマンスリー・ベストは来年の1月5日くらいに公開として、それを年間ベストの発表に差し替えるか、年間ベストはさらにそのあとにするか、まあだいたいそのようなスケジュールになるかなと。したがって、最低でも60作は年間を通して選べる計算になるので、これだけは音楽ブログとしての最低ラインとしてキープしていく所存であります。

さて、早速ですが、最初は「1月だし去年のアルバムを混ぜたへっぽこリストで勘弁してもらうか~」などと思っていたのですが、これが甘かった。当たり前ですが、新しい一年はもう始まってます!(注意・恥ずかしながら、
Björkの『Vulnicura』は予約したアナログ・レコードの発送待ちです・・・・以下、順不同。)

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Arca - 'Sheep'
アルカ的なもの、というか、『&&&&&』的なものというのがエクスペリメンタル界隈で徹底的に相対化(あるいは、批判)されていくのが2015年だろうなと曖昧な予想を立てていた矢先、Arcaが『&&&&&』に近いモードで帰還するとは、いったい誰が予測し得たか。ちゃんとした契約のある人間が、このレベルの作品をポンとフリー公開してしまう大胆さは一体なんなのか。このミックステープ『Sheep』は、彼/彼女のディスコグラフィーの最高地点に位置するかもしれない。



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Funkss - 'Radon'
[TOMCREW

まずは、このジャケ。ほぼ同時期にリリースされたArcaのミックステープのアートワーク(もちろん、カンダによるもの)とも共振する《水っぽいメタル》感。それを人型のシルエットに纏わせるというのが、いったいどんなモード/コード下にあるのか、さっぱり見当もつきません。一方、音の方はというと、ディストロイド的なインダストリアル・テクノの経過した上での、さらには、2014年後半から少しずつアリなものになり始めている気もする《素直にチル》な感覚を踏まえた上での、さらにはジューク/フットワークの身体性を通過した上での何か。この界隈は単独のメモでまとめたい。



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YGTUT - 'Preacher’s Son'
[self-released]

ヒップホップのミクステから一作。本人のHPからの直買い方式です。ひと言でいうならジャジーなトラップ。この「ジャジー」が吉と出るか、凶と出るか。モードとしては2014年のうちにすでに聴き馴染んだものではあるが、クオリティは非常に高い。この界隈も単独のメモでまとめる必要があるだろう。



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DOKO - 'Your Best Nightmare'
[Flamebait]

ポスト・インターネット・グライム、その最新版。《Post-irony》に関する日本語の記述がどこにあるのか皆目見当もつかないが、皮膚感覚では理解できる。皮肉はすでに何周もしているが、果たして今は表なのか、裏なのか。ともかく、最高だ。黙って聴くべし。



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Sean Mccann - 'Ten Impressions For Piano & Strings'

馴染みのない一見さんからすれば、アンビエント/ドローンといった曖昧な括り方をされる作品群は、なんだかどれも似たようなものに感じてしまって、近寄りがたい印象を持っているのかもしれない。しかし、この1988年生まれによる完成されたアンビエントを聴いていると、結局はジャンル固有の問題ではなく、それはあくまでも作家の才能/センスの問題でしかないのだと断言せざるを得ない(これまでのディスコグラフィーは、個人のBandcampでデジタル・ダウンロードできる)。しかも、<Recital>からの『Music For Private Ensemble』あたりを機に、この早熟な天才作家は次のレベルを目指しており、この優雅な最新作にはモダン・クラシカルな圧倒的陶酔が待ち受けている。


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24 November

Allan Kingdom / Psymun / THESTANDARD

ミネソタ州のミネアポリスのヒップホップ・コレクティブ、<THESTANDARD>がヤバい。以下、メンバーの四人。

・Allan Kingdom(twsc
・Bobby Raps(twsc
・Spooky Black(twsc
・Psymun(twsc

Allan Kingdomは、「Kid Cudi・ミーツ・Chance the Rapper」と称されるラッパー/プロデューサー。いま一つ詳細がヒットしないですが、Bobby Rapsもシンガー寄りのラッパー/プロデューサーのようです。Spooky Blackは、「天使の声」を持つと称されるシンガー。PsymunはソロでBandcampリリースもしているプロデューサーです。知名度では、Allan KingdomとSpooky Blackが一歩リードしている感じかも。最初に「ヤバ」と思ったのがこの曲です。

●Allan Kingdom - 'Wavey feat. Spooky Black' / Posted on Jun 26, 2014


ジェイムス・ブレイク以降のディアンジェロみたいな感じ? ビートがAllan KingdomとPsymunの共作で、ラップがAllan Kingdom、ヴォーカルがSpooky Black。これは2014年のミクステ『Future Memoirs』でダウンロード可。このミクステでは超売れっ子のPlain Patが3曲で共作してますが、アルバム全体とするとちょっと焦点がぼやけている感じでしょうか。ザ・ウィーケンドのプロデュースで知られるDoc McKinneyがミキシングを担当したのSpooky Blackのミクステ『Leaving EP』は夏リリースですが、今こそ聴くべきでしょう。いずれもメディアファイヤーからの直zipがあるのでサンクラ覗いてみてください。

●Spooky Black - 'intro' (prod. Curtis Heron & Thestandard) / Posted on Aug 12, 2014


一方、プロデューサーであるPsymunのソロ・アルバム『Pink Label』は<THESTANDARD>以外との接続もお見事。R&B系のシンガー、K.Raydioとのコラボ作『LucidDreamingSkylines』もかなり良さげです。

●Psymun - 'Talk 2 Me' (feat. Kerry Roy) / Posted on May 10, 2014


そんな少数ながらも精鋭揃いのヒップホップ・コレクティブ、ミネアポリスの<THESTANDARD>ですが、今月にグループ名義でのミクステ『thestand4rd』をドロップしてるのでお見逃し厳禁でお願いします。これはベスト10級ではないですか。(そんなこと言ってるミクステがすでに10枚超えてそうな気もするけど・・・)

●THESTANDARD - 'Binoculars' / Posted on Nov 5, 2014


今年はこういうクラブ・ミュージックなタッチのアンビエンスを持つビートがすごく多かった気がしますが、これはその中でもかなり「上」な気がします。どれか一つにするなら、グループ名義でのミクステが本気でおススメ。是非。
24 November

Mick Jenkins / Saba / OnGaud

1991年生まれのシカゴのラッパー、ステージ・ネームで言うところのMick Jenkins(twsc)のミクステ『The Water(s)』は今年のベストの一枚でしょう。先日紹介したPellのミクステも似たような構図のジャケでしたが、あちらがチル~ドリーミーなプロダクションとリンクした夜間遊泳だったのに対し、こちらは水中にゆっくりと沈んでいくイメージ。それは音のムードにも直結しています。まずは一曲。

●Mick Jenkins - 'Healer Ft. Jean Deaux' (Prod. Dream Koala & OnGaud) / Posted on Aug 13, 2014


ウィキっても詳細なルーツは不明なのですが、キャリアらしいキャリアは2012年のBandcampなアルバム『The Pursuit of HappyNess: The Story of Mickalascage.』で始まっているようです。サンクラをチェックする限り、プロデューサーは無名~ちょい有名くらいの布陣で、2013年のミクステ『Microwaves』がまだ落とせるニューヨークのAfter The Smokeや、チルウェイヴ系のChris Calorや、<KEATS//COLLECTIVE>コンピの常連であるVanillaなんかも参加してます。地域もバラバラ、かろうじてチルなムードでリンクしている面々。つまり、おそらくは典型的なネット世代流儀のアルバム制作だったと推測されます。

●Mick Jenkins - 'We Out Here ft. Playboy Prop' / released 05 August 2012


転機となったのは(ウィキによれば)、2012年にシカゴへ戻ったときに地元のヒップホップ・コレクティブ<Pivot Gang>のリーダー、Sabaとの出会いだったようです。2012年のミクステ『GetCOMFORTable』や、2014年のミクステ『ComfortZone』もスマッシュ・ヒット作なので落としておいて損はありません。そのSabaとのコラボ曲も含むミクステ、『Trees And Truths』をMick Jenkinsの本人アカウント(?)でdatpiffにアップ。あの<DIRTY TAPES>系のビート・ジャンキー、Ohblivも一曲提供。つまり、「ジャズでアシッドでサイケデリックなJay-Z」とでも言うべき世界が立ちあがっています。マスト。

●Mick Jenkins - 'Peg Cuff and Pocket Tees' (Prod. by Greg Pearce) / Posted on Mar 28, 2013


この後、Mick Jenkinsは大ブレイク。地元シカゴで、<SAVEMONEY>周辺とのシーンを超えたコラボを披露。そのジャジーな感性にリンクするものがあったのか、ニューヨーク周辺のシーンの中心人物、Joey Bada$$とも早々にコラボをキメています。ミクステ『The Water(s)』にはドレイクやケンドリック等のプロデュースで2010年代のヒップホップ~R&B全般で目下バカ売れ中のDJ Dahiも'Dehydration Ft. The Mind'を提供。シーンに内在しつつもシーンから半歩はみ出ている感じが面白いです。

●Mick Jenkins - 'Jazz' (Prod. by OnGaud) / Posted on Aug 13, 2014


ここ二作のミクステで特筆すべき働きをしているのは、地元シカゴのプロデューサー、目下大躍進中のOnGaudですが、それはまたの機会に。
22 November

Party Supplies / Action Bronson / Fool's Gold

昨日、「サンクラの再生回数このくらいでも、渋谷に広告トラック走らせてる音楽よりも素晴らしいもの、たくさんあるんだよ。当たり前だけど」なんつークソ生意気なことをツイートしてしまいましたが、実際、本格的なヒップホップのプロダクションを担当しているチームが、単独名義では超ポップで超オシャレなことをやっているケースが多くて驚いています。<Fool's Gold>のパーティー野郎デュオ、Party Suppliesもそんな一組。彼らの名前は、大食いラッパーであるAction Bronsonの2010年代マストなミクステ『Blue Chips』及び『Blue Chips 2』で覚えた人が大半かと思います。

●Action Bronson & Party Supplies - '9-24-11' / 2012/03/12 に公開


エレガントですよね。サンプリングはこんな感じ。当時、ろくに調べもしていなかったのですが、良くも悪くも「伝統的な」ヒップホップの音作りだなと思ったことを覚えています。もっとも、2012年の段階で調べても情報はほとんどなかったのではと思いますが、レーベルの繋がりでか、Danny Brownのシングルもプロデュースしてます。こちらもメロウ。今どき珍しく(?)スクラッチもバンバン決まってます。

●Danny Brown - "Grown Up" / 2012/06/05 に公開


そんなParty Suppliesが2013年にリリースしたEP『Tough Love』を今年買いました。これが、まさかのオシャレ・ハウス~シンセ・ポップ~メインストリーム・ロックな仕上がりでびっくり。メンバーは、ヴォーカルとギターのJustin Nealisと、コーラスとドラムのSean Mahonの二人。オシャレなナードというか、明るい音楽オタクというか、こんな白い連中からあの『Blue Chips』シリーズの埃臭いサウンドが生み出されていたとは・・・。海外青春ドラマで使われてそうな、ある種の軽薄さがどこか懐かしい感じです。

●Party Supplies - 'Beautiful Girl' / Posted on Aug 22, 2013


もしや同名グループを混同している?と思ってサンクラを洗い直していると、『Blue Chips 3』でも準備中なのか、Action Bronsonと、同じく<Fool's Gold>のR&BシンガーであるBlack Atlassをフィーチャーした新曲が上がっていました。しかも、100万回再生超えのパワー・プレイ中!

●The Light In The Addict (feat. Action Bronson & Black Atlass) / 9 October 2014


THE BL∆CK HE∆RTS CLUBといい、Cherubといい、Sweet Valleyといい、ジャンルにこだわらずにポップできる連中は頼もしいです。