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14 December

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14 November

Pell / WhoMadeWho / Tomas Barfod

たった一枚のミックステープでバズを引き起こした無名のドリーミー野郎、Pell(twsc)、21歳。2005年、つまり単純計算で12歳くらいの時にカニエのセカンド『Late Registration』に衝撃を受けてヒップホップに開眼。とは言え、大学に入る前、つまり単純計算で2011年ごろ?までは、自分ではラップせず、ラッパーの友だちの為にトラックを作る日々だったとのこと。それが、「ラップは誰にでもできるし、実際、誰でもやっている。けど、歌っているやつは少なかったし、自分の声で本当のエモーションを表現できてるやつとなると少なかったよ」と、カニエと同時にジョン・レジェンドにも傾倒していた趣味が爆発。その結果、歌あり、ラップありのドリーミー・ラップを宅録で試行錯誤する青年が誕生したそうな。

●Pell - 'The Actress (ft. Flywalker)' / Posted on May 18, 2012


ザックリしたムードで言うと、2005年前後のコモンの『BE』とか、ジョン・レジェンドの『Get Lifted』とか、カニエの『Late Registration』とかの蒔いた種が、ここに結実しているということでしょうか。これはこれで好きだけど、厳しく聴けばまだまだ甘さ一辺倒、という感じで若いですが、現在のメイン・プロデューサーはデンマークのインディー・ロック三人組、WhoMadeWhoのギタリストであるJeppe Kjellbergと、同じくドラマーであるTomas Barfodの二人が務めており、プロダクションに立体感と弾力が生まれています。ニューオーリンズのラッパーであるPellとどのように出会ったかは不明ですが、代表曲はすべてこのタッグから生まれています。代表曲'Eleven:11'と並ぶキラーがこちら。

●Pell - 'Runaway [Prod. by Tomas Barfod & Jeppe Kjellberg]' / Posted on May 20, 2014


なんていうか、Youth LagoonとDrakeを同時に聴いてるような甘さですよね。Chance The Rapperのメロウ・バージョンというか。2012~13年にリリースしたEPサイズのミクステ2作ほどはすでに削除されてますが、2014年の正式なデビュー・ミクステ『Floating While Dreaming』は、公式サイトより「iTunes | Spotify | Free Download」の選択式でのリリースになっていますのでお試しあれ。なお、Tomas Barfodは<Secretly Canadian>からな自身のソロ・アルバムでもフィーチャリングするほど気に入っている様子。不勉強なものでぜんぜんチェックしていなかったけど、母体であるWhoMadeWhoもいまこういう感じなんですね。

●WhoMadeWho - 'Heads Above' / Posted on Feb 24, 2014


ここまでメロウだと好みがハッキリわかれそうですが、人目を気にせず自分の好きなスタイルを貫いてる感じは好感が持てます。ジャケもお洒落だしね。で、この落ち着きっぷりをからかうように「あなたのスタイルはニューオリンズバウンスへの反発なのか?」と質問されても「いや、ニューオリンズバウンスは大好きだよ」と答える大人な(?)一面もあり。ミクステ『Floating While Dreaming』には「信じ続けよう、夢を見続けよう」というコメントの残しています。
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13 November

LAMPGOD / LORD SMS / Bootleg Tapes

去年の終わりから今年の頭にかけて、ニューヨークのブルックリンでここ数年のあいだに同時多発的にリリースされたポスト・ディラ的なビート・テープを飽きるほど聴いた結果、本当に飽きてしまった。2006年のあの名盤『Donuts』を何年もかけて発酵させたようなインストのショート・ループやスクリューで調理されたサンプリング・ビート。それはまるで、Vaporwaveの熱気にあてられてしまった僕らのためのかび臭いチルアウトだった。しかし、まあ、本当にそれだけというか、何作も聴き進めるにつれ、「あ。これは全部同じだな」という乱暴な結論に達してしまいました。LAMPGODŁ_RD//$M$による『?​?​LAMPGOD​?​?​*​*​Ł_RD​/​/​$​M​$​?​?​*​*​$​$​EXT8PE​?​?』はあのタイミングで聴いたからこそ意味があったように思います。で、そんな<Bootleg Tapes>に最初の異変が起きたのは、いま思えばSusan Balmarとの交流だったのでしょう。

●Susan Balmar & LAMPGOD - 'SNL' / Posted on Sep 9, 2014


改めて考えると妙な組み合わせですし、音的にも「あれ、これはどうしたんだろう?」と思ったので、同じくブルックリンの好きだったレーベル<GrandGarden>をチェックすると、完全に時間が止まってますし、<SLF Tapes>はどこかへ行ってしまいました。観測範囲内でなんとか生き残っていたのは<DIRTY TAPES>です。Bandcampからのリリースは完全に途絶えていますが、レーベルのサンクラが何やら不穏。あの美しいループ・マジックは不規則なノイズにかき消されていますが、何かが蠢いている気配は感じられますよね。以下を参考までに貼っておきます。

●<DIRTY TAPES> - '[/] CHAINGANG [/]' / Posted on Aug 15, 2014


この言い方はちょっと自意識過剰かもしれませんが、あの辺の音を聴きながら僕のように「あ。これは全部同じだな」のようなことを感じたリスナーは少なくないハズで、次の一手を見つけられなかったレーベルは途端にマンネリ化してしまったように思います。だからこそ、<DIRTY TAPES>はいまこうなんじゃないかと。そして、そういう袋小路を破るような異変が、<Bootleg Tapes>の周辺に起きつつあることはすでにメモしたけれど、ジューク/フットワークを本格導入したŁ_RD//$M$の新譜でそれが決定的なものになったと思います。

●LORD SMS - 'WONTON SWOOSH' / released 12 November 2014


この作品が世界中のジューク/フットワーク作品と比べてどうこう、と言うほどの立場に僕はないですけど、少なくともD/P/IやSusan Balmarの作品をホスティングするのとはまた意味合いの違う、内からの変化をこのビートに感じるじゃありませんか。これのリイシュー(??)も謎ですし、レーベル的にもまた目が離せない存在になってきたように思います。メモメモ。
12 November

GoldLink / Soulection / Fingalick

たった一枚のミックステープでバズを引き起こした無名のアーバン野郎、GoldLink(twsc)、21歳。なんでもこの青年、ラップをやっていることは家族や親しい友だちにも秘密にしているとか(インタビューはこちら)。目立った後ろ盾なし。そんな丸腰の彼の名刺代わりとなったのは、日本にもファンの多いLAの<Soulection>のホスティングで公開されたこの曲。これは人気出るよね、というのが数秒で理解できるくらいにめっちゃスムースです。フリーダウンロード。

●Galimatias & Joppe - 'One Step Back (Ft. GoldLink)' / Posted on Feb 13, 2014


<Soulection>との関係が現在どうなっているかはちょっとリサーチが行き届かないんですけど、続くミクステ『The God Complex』(現在は有料化されてます)にて、「フューチャー・バウンス」と銘打つサウンドを確立。<Soulection>的なソウルフルなフレーバーはそのままに、よりクラブ・ミュージック的な出音とビートのバネを持ったプロダクションが最高にクールです。「フューチャー・バウンスというスタイルが明確に定義されたわけではないけれど」と断りつつ、Montell Jordanの'This Is How We Do It'的な音を現代的にアップデートする方向性らしいです。

●GoldLink - 'Ay Ay' / Posted on Apr 1, 2014


『The God Complex』のビート面を支えるのは、<Soulection>のLakimが参加するなどのニュースはありつつも、基本的な無名のプロデューサーたちです。単純に曲数で言えばLouie Lasticの存在感が大きいですが、個人的に気になったのはリトアニアのFingalick。GoldLinkとはウェブやeメールだけの繋がりと言うから、今っぽくて面白いですよね。直近では'Entrance Theme VIP'というコラボもありますし、Without Lettersというインディー・バンドのメンバーでもあるそうですが、ソロ名義のサンクラがおススメです。その他、詳しいことはこちら

●Fingalick - 'Cortex' / Posted on Apr 9, 2013


あんまりお洒落すぎる音楽は(自分に似合わない気がして)あまり聴かないのですが、これはすんなり入ってきました。ピッチフォークでは無名ながらも取り上げられて7.9点。また、『FADER』が「ドリーム・ラップ」というジャンルでこういう音をまとめようとしたこともあるみたいです。知らなかった。
11 November

iLoveMakonnen / iLoveMakonnen / iLoveMakonnen

I Love iLoveMakonnen! 僕らはこのラッパーのことを、まずその声で記憶することになるでしょう。昨年のChance The Rapperがそうだったように。iLoveMakonnenに関しては、歌う時の高音もかなり個性的だけど、年齢を疑いたくなるほど紳士的な低音のフロウは、一度でも聴いたら嫌でも記憶に残ってしまうはず。すごいタレントだと思います。特に最新のミクステにしてセルフ・タイトル作『ILoveMakonnen』がピッチフォークタイニー・ミックスなどの有力メディアでも絶賛されているので、文脈も関係なしに「とりあえず聴いてみた」という人は多いはず。公式ホームページからこれまでのディスコグラフィーのほぼすべてがフリーダウンロード可能なので僕もそこで全部落とした口です。

●iLoveMakonnen - 'Club Goin Up On A Tuesday' / Posted on Jul 2, 2014


ウィキによれば、2008年ごろから主にネット上で発信を始めたみたいですが、苦しい時期が長かったようです。ようやくコネクションができても相手のスケジュールが合わずに流れてしまったり。で、きっかけはいくつかあったのでしょうが、ピッチフォークにしろタイニー・ミックスにしろ、レビュー内で「awful」と検索をかけて何もヒットしないのはちょっと補足の余地があるかもです。先日公開した<Awful>備忘録にもチラリと書きましたが、ちょっと修正すると、一発逆転というよりはアトランタのローカルなシーンとともに浮上してきたスターなのなのだと思われます(すでに一定の知名度を誇る地元の有力プロデューサー陣との仕事だけではなく)。

●iLoveMakonnen - 'Sex, Love, Ecstasy' / Posted on May 9, 2014


その意味では、Drakeのフックアップ云々ではなく、彼の文脈を誠実にフィーチャーする『FADER』の特集記事が今のところの決定版かと思います。この辺を少しでも俯瞰しないと、ミクステを何本落としたところで面白くならないんじゃないかと。僕もまだまだ研究中ですが・・・。で、ヒップホップにまるで興味がないという人も、この一曲だけは聴いてみて欲しい、というクラシックがあるので最後に動画を貼ります。<Awful>のクルーとの痺れるようなマイク・リレー。これは是非、別タブに移してフルスクリーンで観てください。iLoveMakonnenへの認識そのものが変わるハズ。ビートは<Awful>のリーダー、Fatherによるもの。ヤバすぎでしょ。

●iLoveMakonnen - 'Vodka On The Weekend (feat. Pyramid Quince, Rich Po Slim & Archibald Slim)' / 2014/08/16 に公開


いやー、カッコいいっすね。iLoveMakonnenにはこのくらいの引き算型のビートが似合う気がします。僕の中では2014年のベスト・ラップ・ソング。iTunesにて、ペットボトル1本分の値段で買えますよ!
11 November

Perfect Pussy / Shoppers / SSWAMPZZ

<<試聴時は音量に注意してください。>>

ツイッターにリンクを2~3回貼っただけで放置してあるパーフェクト・パンク・ロック・バンド、Perfect Pussy。情けないもので、いわゆるロック・バンドの作品はもう年間で10枚聴くか聴かないかになっていますが、その中では間違いなくベスト。夏の書き忘れ企画でレビューを書かせてもらえばよかったと悔やまれる、鼓膜に刺さりっぱなしの一枚です。Sleater-Kinneyの復活にまったく負けていません。アルバムは<Captured Tracks>から。

●Perfect Pussy - 'Driver' / Posted on Jan 10, 2014


ニューヨークのシラキュースにて、複数のバンドからメンバーが集まって結成。ウィキ曰く「ニューヨーク州中央部の経済・教育の中心地。気候は寒冷で、オンタリオ湖の湖水効果により、全米一の豪雪都市として知られている。年間降雪量は325.1㎝におよび、都市部では全米一位であり、時折、最深積雪は100㎝を超えることがある」場所とのことで、たしかに音のムードと整合します。シンガーのMeredith Gravesが所属していたのは、Shoppersというパンク・バンド。

●Shoppers - 'You shot me, and I woke up in my next life.' / released 23 May 2010


こちらもイイっすね。ちなみに、Perfect Pussyなるバンド名について、Meredith Gravesはピッチフォークのインタビューにこう答えています。「26年生きて、ようやく自分の身体が完全なものだって気付けたの。もうそんなことで悩むつもりはないし、自分の身体が気に入らないだなんてことで人生を無駄にしたくないの。たったの10秒でもね」。なお、他のメンバーはノーウェーヴ・バンドのSSWAMPZZ、ハードコア・バンドのsoreXcuseから合流。結果、Shoppersが硬質化/高速化することでPerfect Pussyの音に繋がっている気がします。

●SSWAMPZZ - 'SLEEPER' / released 10 March 2012


フジロックでも最高だったSavagesとの対バンとかあったら、這ってでも行きます。ちなみに、バンドのBandcampで買える前作『I have lost all desire for feeling』の購入者欄にはtofubeats氏の姿も。ご参考まで。