●Various Artists(Swim Team) - 'SWIM TEAM TRAX 1' / released 04 November 2014
<Bootleg Tapes>と言えば、ヴェイパー以降のディラとでも呼ぶべき、あの微妙に靄がかったアンビエンスとタイム感が特徴のサンプリング志向なインスト・ヒップホップのレーベル、という印象でした。それが、このK A N Y O Nのリリースで「おや?」となった。明らかにこれまでのディスコグラフィーとは一線を画す、ぶっ飛んだパーティーが想像されるハイなダンス・ビート。反復するビートをチルではなく、もっとアッパーな方向に導こうとする意志を感じました。それで、検索から各種リンクを辿っていくと<Swim Team>にたどり着いた、と。
●K A N Y O N - 'PALLADIUM' / released 12 September 2014
前回の更新で名前が出たLoticの『Damsel In Distress』に続き、ベルリンの<Janus>がレーベル第二弾として公開しているのが、DJ HVADによるミュジーク・コンクレート的なセルフタイトル・ミックス(HVADは英語で「what」の意味だそう)。Arcaの『&&&&&』以降に生まれたあれらの音源が架空のミュジーク・コンクレート(Distroid?)だったとするなら、こちらはDistroid的なサウンドとマジモノのミュジーク・コンクレートの混ぜ物、といった具合。妙にハマります。