08 November HVAD / M.E.S.H. / ASMR 前回の更新で名前が出たLoticの『Damsel In Distress』に続き、ベルリンの<Janus>がレーベル第二弾として公開しているのが、DJ HVADによるミュジーク・コンクレート的なセルフタイトル・ミックス(HVADは英語で「what」の意味だそう)。Arcaの『&&&&&』以降に生まれたあれらの音源が架空のミュジーク・コンクレート(Distroid?)だったとするなら、こちらはDistroid的なサウンドとマジモノのミュジーク・コンクレートの混ぜ物、といった具合。妙にハマります。 ●HVAD - 'HVAD' / Posted on Oct 8, 2014 気になるのは、序盤の1分過ぎの地点に出て来るチャックを高速で開け閉めするような音。こちらも前回の更新で名前の出たM.E.S.H.が、ダミー・マガジンの「The 10 best found field recordings on Youtube, according to M.E.S.H.」でYouTubeで聴ける自然環境音ベスト10を発表しているわけですが、そこで知ったのがASMR(Autonomous Sensory Meridian Responseの略)という概念。これ、面白いんですよ。 日本語のウィキペディアによれば、「眠くなる、心地良い、頭がゾワゾワするといったような感覚が得られる音。日本では「音フェチ」というジャンルで動画投稿サイトから検索することで味わうことができるが感じ方は人それぞれである。近年ではローカルな人気を博しているが、一般的ではないため「変態」的なフェチであるという認識が強い。」とのこと。 こんな具合。よく音楽を達観した人が「俺はもう街を歩いているときに聴こえてくる音で音楽はじゅうぶん」とか言ったりするけど、こういう古典的な手法が現在進行形の音楽とどのように融合できるのか、その可能性の一端として見ることもできるかもしれませんね。 PR