ウィキっても詳細なルーツは不明なのですが、キャリアらしいキャリアは2012年のBandcampなアルバム『
The Pursuit of HappyNess: The Story of Mickalascage.』で始まっているようです。サンクラをチェックする限り、プロデューサーは無名~ちょい有名くらいの布陣で、2013年のミクステ『Microwaves』がまだ落とせるニューヨークの
After The Smokeや、チルウェイヴ系の
Chris Calorや、
<KEATS//COLLECTIVE>コンピの常連である
Vanillaなんかも参加してます。地域もバラバラ、かろうじてチルなムードでリンクしている面々。つまり、おそらくは典型的なネット世代流儀のアルバム制作だったと推測されます。
●Mick Jenkins - 'We Out Here ft. Playboy Prop' / released 05 August 2012
転機となったのは(ウィキによれば)、2012年にシカゴへ戻ったときに地元のヒップホップ・コレクティブ<
Pivot Gang>のリーダー、
Sabaとの出会いだったようです。2012年のミクステ『
GetCOMFORTable』や、2014年のミクステ『
ComfortZone』もスマッシュ・ヒット作なので落としておいて損はありません。そのSabaとのコラボ曲も含むミクステ、『
Trees And Truths』をMick Jenkinsの本人アカウント(?)でdatpiffにアップ。あの<
DIRTY TAPES>系のビート・ジャンキー、
Ohblivも一曲提供。つまり、「ジャズでアシッドでサイケデリックなJay-Z」とでも言うべき世界が立ちあがっています。マスト。
●Mick Jenkins - 'Peg Cuff and Pocket Tees' (Prod. by Greg Pearce) / Posted on Mar 28, 2013
この後、Mick Jenkinsは大ブレイク。地元シカゴで、<
SAVEMONEY>周辺とのシーンを超えた
コラボを披露。そのジャジーな感性にリンクするものがあったのか、
ニューヨーク周辺のシーンの中心人物、Joey Bada$$とも早々に
コラボをキメています。ミクステ『The Water(s)』にはドレイクやケンドリック等のプロデュースで2010年代のヒップホップ~R&B全般で目下バカ売れ中の
DJ Dahiも'
Dehydration Ft. The Mind'を提供。シーンに内在しつつもシーンから半歩はみ出ている感じが面白いです。
●Mick Jenkins - 'Jazz' (Prod. by OnGaud) / Posted on Aug 13, 2014
ここ二作のミクステで特筆すべき働きをしているのは、地元シカゴのプロデューサー、目下大躍進中の
OnGaudですが、それはまたの機会に。