いま、僕らの耳をもっとも甘く溶かしてしまうシンガーと言えば? 今年待望のアルバム・デビューを果たしたモデル/女優/ダンサーのTinashe(93年生まれ)も素晴らしいし、惜しくもマーキュリー賞を逃したものの、こちらも華々しいアルバム・デビューを飾ったFKA twigs(88年生まれ)も素晴らしい。けれども、単純に聴いた回数で言えば、僕はシカゴ出身のラッパー/シンガーであるTinkの名を挙げたい。2014年度の記事で19歳と紹介されているから、えーと、95年生まれ!? 今年の
ミクステ『Winter's Diary 2』は激マストなので(ツイートへの反応がまったくなかったので)今からでも貼っておきます。
●Tink - 'Treat Me Like Somebody' / Posted on Nov 15, 2013
90年代に流行ったヒップホップ絡まりのR&Bが好きだったみたいで、このミクステも割とかっちりめのプロダクションで質はかなり高いと思います。「プロダクションの面白さがまず優先されがちなインディーR&Bがピークに達した2014年に、こういうウェルメイドなやつが好きっていうと保守的って言われるかな?」みたいな謎の自意識を働かせてしまったわけですが、はっきり言って最高です。ラップも歌も自由自在。ミクステだけでも他に4作ほどありますが、とりあえずはこの『Winter's Diary 2』を飽きるほど聴いておけば大丈夫かと。スーパー・プロデューサーのTimbalandが「新しいお気に入り」として既に囲い込みをかけているらしいので今後どのように転んでいくかは分かりませんが、最近「歌い過ぎでは?」疑惑のあるHow To Dress Wellさんが早速プロデュースしていたり、
●Tink - 'Can I (Feat. How to Dress Well)' / Posted on Aug 12, 2013
<WARP>からのシングル・デビューを果たしたアンダーグラウンドのスーパー・グループ(この死語っぷりが逆にイイね!)であるFuture Brownにヴォーカリストとしてフィーチャリングされるなど、可能性は無限。
●Future Brown - 'Wanna Party (Ft. Tink)' / Posted on Jul 31, 2013
さらに言えば、ネクスト・アリーヤとして2013年に一気に注目を浴びた
Kelelaとも共演済みだし、シカゴの同郷であるラッパーの
Lil Herbをフィーチャリングしたりと、アンダーグラウンドのままメインストリームとも接続可能なこのポテンシャルを見せつけられては、次世代のアイコンとして大きな役割を果たしそうな気がしてなりません。僕がツイッターでフォローしている888人のなかにTinkをフォローしてる人はいないっぽいのですけど、2015年にアルバム・デビューするとするならば、その時は皆さんと一緒に盛り上がりたいと思っています。(僕が遅いだけで皆さんがスルー済みの存在だったらすみません・・・・)